RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Kid Cudi「Man On The Moon II: The Legend of Mr. Rager」
kidcudi-manii10.jpg

その特異な才能にKanye Westが惚れ込んだ新世代のストーリーテラー、Kid Cudiの通算二作目となる『Man On The Moon II: The Legend of Mr. Rager』を御紹介。とにかくその不思議な黒い絵本のような世界観が深くて、聴きながら瞑想に耽ってしまう感のある、個人的には病み付きのKid Cudi。Kanye Westも少しばかりKid Cudiの影響を受けているように感じます、G.O.O.D. Musicにも引き入れKanye Westが自身の楽曲にも参加させているのも信頼の顕れ。前作『Man on the Moon: The End Of Day』(三部作構成の予定との事)からおよそ一年で本作をドロップ、しっかりとしたアイデアがもう既にKid Cudiの中にあるのですね。この心霊写真っぽいミステリアス感が漂うジャケットも素晴らしくカッコイイ、中のアートワークでは血塗れのKid Cudiや裸の女性が載っていたりして、これも見応えアリで御座います(薦)。
かなり濃い内容をかなり薄めて紹介していきますと……まずは真っ暗で冷ややかな闇の中をクラシックカー風のサイザー宇宙船でゆっくりと進行する「Scott Mescudi Vs. The World」、製作はEmile Haynieが担当(StringsにはあのLarry Goldが参加)。力強く鳴る鼓動に近い太いビートに流麗かつ冷たい旋律が妖しくも美しく絡む悪夢曲、そんなトラック上を暗闇の奥から眼だけを光らせて見つめ透かす様なKid Cudiのダークなラップが最高にクールでカッコイイ(惚)。そしてここで歌フックを聴かせるのは不死鳥のような歌声を持つCee-Loだから最高ッ(興奮)、これから始まる白昼夢の様な宇宙空間の旅を幕開けるに相応しい怪しく瞬くヴォーカルが、明星の様に明々と輝きます(幻影)。誇りっぽいオルガンのガチャガチャした音色に、エレキギターのつんのめる様なノイジーな音色が絡む真っ黒ファンクを感じさせるロック調の「Revofev」、製作はPlain PatとAnthony Kilhofferが共同で担当。ドクドクと波打ち呼吸する様なタフなビートの上を、煙たく揺らめく様なドラッグヴォーカルで惹き付けるKid Cudiにズルズルと引きずり込まれます。女王Mary J. Bligeを客演に迎えた「Don't Play This Song」はEmile Haynieが製作(StringsにLarry Gold)、しっとりと艶やかに光る弦律は溜息が漏れる程美しくて聡明、そこにぼんやりと明滅する電子音が白昼夢の如き靄と異次元っぽさを醸し出します(堕)。聴き手の脳裏の奥底にズーンと響いてくる様なKid Cudiのフックが病み付き度抜群、そこにMary J. Bligeの艶っぽくも華やかな歌声が微かに聴こえるという憎い演出。大きな歓声の渦の中でただ一人ゆっくりゆっくりと深い眠りに堕ちてゆく幻想的な酩酊チューン「We Aite(Wake Your Mind Up)」はEmile Haynie製作、とにかくまどろんだKid Cudiの“あぁー♪あぁーー♪”が次第に脳を侵食するおかしな一曲。そのままマリファナの事を謳ったハイな一曲「Marijuana」はDot & Cudが製作を担当、ピアノ旋律の軸にした聖堂のような神秘的な響きを持つ綺麗なメロディなのですが、やはり陰鬱で退廃的で病的な美しさが光る、Kid Cudiらしい悪夢か白昼夢か区別のつかない次元を彷徨う堕落曲。Choir of Young Believers「Claustrophobia」をサンプリングしたブルージーな静寂曲「Mojo So Dope」もEmile HaynieとAnthony Kilhofferが共同制作、哀愁たっぷりにゆったりと穏やかに流れる異次元トラックに、ふーっと深く吐き出す様なKid Cudiのラップが渋くてカッコイイ一曲。ビコビコと歪んだ電子音を連ねたダークなトリップチューン「Ashin' Kusher」はChuck Inglishが製作、歪な電子音の隙間を埋める硬質で荒削りなドラムスがまたタフでカッコ良く痺れる(失神寸前)。次第に覚醒しだしたKid Cudiの時折力強く吼える様なラップも最高、これはKid Cudiにしてはなかなか正統派に近いHip Hop曲かな。と思いきや完璧なロックシンガーとなってしまう「Erase Me」が登場、製作はあのJim Jonsinで客演にはKanye Westが参加。ザクザクと奏でるエレキギターに合わせてマイクスタンドをガッチリ掴んで歌い上げるKid Cudiが眼に浮かびます。これはけしてHip Hopではないけれど、Kid Cudiのフックでの舞い上がる様な柔らかいファルセットを聴くとどうでもよくなって、ただただ心底気持ち良くなってしまう反則曲(一撃必殺)。「Wild'n Cuz I'm Young」はPlain PatとAnthony Kilhofferが共同制作、洞窟の奥から聴こえる様なこもったボコンボコンというビートもやはり謎めいているし、切り取ってループした様なエフェクトがかったフックも黒魔法のような毒っぽい効果をじわじわ発揮する呪文曲(毒回)。不気味な笑い声が後ろで絶えず鳴り続け、ジリジリと距離を詰めて迫り来るシンセが恐ろしい夢魔トラック「The Mood」はEmile Haynie製作。ドロドロと濁った音が辺りをどんよりと渦巻いて靄がかかるダークな一曲で、Kid Cudiの淡々と斬り裂き進んでゆく無機質なラップがより一層と恐ろしさを掻き立てる悪夢曲(冷汗)。Anthony KilhofferとEmile Haynieが共同制作で、St.Vicent「The Strangers」をサンプリングした「Maniac」はCageが客演。近未来的なロボット声のフックが無機質に絡むサイバー曲で、ファルセットで疾走するフックなんかはどこかOutKastっぽいミステリアスさで素敵。キラキラと小粒の宝石の様に輝く電子音が散りばめられた「Mr.Rager」はEmile Haynie製作、たった一人小さな宇宙船に乗ってKid Cudiが煌く星空へ向かって羽ばたく様なメロディがドラマチックな一曲。Kid Cudiがこれまでと違うネットリベッタリと張り付く眩んだラップでのろのろと彷徨う「These Worries」はEmile Haynie製作(Larry Gold関与)、ここでのMary J. Bligeの熱く溶ける様な艶っぽいヴォーカルも際立って美しい(吐息)。GLC、Chip Tha Ripper、女性シンガーのNicole Wrayと通好みの人選が最高に熱い「The End」、製作はBlended BabiesでSkip Mahony & The Casuals「I Need Your Love」をサンプリング。硬質なドラムスビートがキックしフワリ柔らかな電子音が点滅する、ドリーミーさとストリートの荒涼感が巧く融合した王道Hip Hop曲(惚)。朝の陽光のようにトロリまどろんだ清涼なトラックが心地良い「All Along」、製作はEmile Haynieが担当。引き続きEmile Haynie製作の不思議なギュイギュイ音が眩しいぐらいの光を放つ「Ghost!」、Kid Cudiはほぼラップせずに悠々と歌い上げます。オモチャのようにチープな鍵盤音にダークな鼓ビートがこだまする謎めいたトラックが印象的な「Trapped In My Mind」はDot & Cudが製作、だらだらと退廃的なメロディと暗くのっそりとしたKid Cudiのラップで幕を閉じます。

うーん、やはり幻想的かつ退廃的なメロディが微睡む、不思議な異次元への旅行に誘う一枚でした(酔)。そういう意味では前作の延長線上にあるんですが、本作はより暗く重たくて夢の中を永遠と彷徨い漂うような感覚で、夢は夢でも白昼夢か悪夢のような仄暗さがありました。そんなメロディ上をKid Cudiのゆっくりじわりと浸食するような、冷たい靄がかり妖しく変色した夜空をスーッと舞い飛ぶようなラップが凄く魅力的なのです(蝕)。これが果たしてHip Hopなのかというと難しいですが、やはりこの醒めそうで醒めない夢への旅行は癖になるのです(中毒)。是非ともKid Cudi『Man On The Moon II: The Legend of Mr. Rager』を聴いて、魔法の絵本を開いて貴方も意識の奥底へと堕ちて下さい。
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