RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Jay-Z「4:44」
4-44_album_cover.png

Rapミュージックにおける絶対的王者、Jay-Zの通算十三作目となる『4:44』を御紹介。このアルバム『4:44』を紹介するにあたっては、前段もかなりあって何から触れればいいのか分かりません。『4:44』はいろいろな噂が立つ中で(New YorkやLAなどの街中に突如“4:44”と書かれた広告があちこち出現)、Jay-Zが運営する定額制ストリーミングサービス“TIDAL”から、突如として独占先行配信されました。この“4”を並べた数字に関していえば、これまでにもJay-ZとBeyonceを繋げ象徴する数字として何度も互いの作品で重要視されていましたし、また第44代アメリカ合衆国大統領バラク・オバマが重要なインスピレーション源であるともJay-Zが述べているため、その可能性も示唆されていましたっけ。実際のこのアルバムタイトルの理由は、Jay-Zが朝4:44に思いつきリリックを書き留め、収録したところ曲時間もピッタリ4:44になったという(こういう仕掛け(演出)こそがJay-Zの面白さ)という、本作収録の「4:44」から来ているのだとか。
さてこのアルバムは様々な識者がすでに考察しまくりなので、僕は一ファンとしてただシンプルに聴いた感想を書きますね・・・・・・まず本作の楽曲制作のすべてを任されたのは、大ベテランであり今また王権復古しているNo I.D.で御座います。まずは、警報音が鳴りながら螺旋を描き仄暗い意識の奥底へと沈んでゆき、そこから小さな光が射すようにしてメロディが白んでくる「Kill Jay Z」。The Alan Parsons Project「Don't Let It Show」をネタ使いしたトラックは闇を光が裂くようで、脱皮するように軽やかになってゆくJay-Zが(これまでの最強のJay ZをJay-Z自身が責め殺すことで、内面に眠っていたJay-Zが出現し)、鈍色から次第に鋭く光を取り戻し加速してゆくのが美しい。モノクロ映画で観る雨の情景のように静かで、冷たさの中にほろ苦さの混じった全体に黒を基調とした名曲「The Story Of O.J.」、サンプリングにはNina Simone「Four Women」とThe Kool & The Gang「Kool Back Again」を使用。戦う黒人にその精神と生き方を説く中身もそうではあるけれど、これほどまでに荘厳で力強い“音色としての黒”を聴いたことはないし、Jay-Zは淡々と言葉を吐き出すも、その言葉ひとつひとつが黒真珠のように磨かれ高貴に輝き、そのずっしりと重みのある黒を静かに輝かせます(鳥肌)。“100万ドルの絵画が800万ドルに価値が上がった”と、いかにも実業家らしい先行投資を謳う詩をここで聴くと、物質主義と邪揄された前作収録「Picasso Baby」まで美しく回収していることが分かります。讃美歌をスパイラル状にして放ったような優しい光に溢れたトラック「Smile」、Stevie Wonder「Love's in Need of Love Today」をサンプリングし、実母であるGloria Carter(彼女が同性愛者だと告白している)もヴォーカルを寄せているこの曲では、Jay-Zにいつもの迫力というか圧が全く無く、ヒラヒラと光に煽られて軽やかに駆けてゆくのが印象的。Nina Simone「Baltimore」をサンプリングしたなんとも優美で長閑な「Caught Their Eyes」では、Frank Oceanが客演で参加。陽光に照らされ熱くなった砂浜の熱を、白波が熱ごとさらってゆくような微熱感がなんとも穏やかで美しい。がしかし詩の内容は自分を騙し利益を得ようとする輩に注意しろと謳う訓戒で、この少し抜けるように軽やかなJay-Zはそういう欺瞞を見抜き俯瞰している感を出し、それがこの熱された砂浜をクールダウンさせた感触に繋がっているのかも。Hannah Williams and The Affirmations「Late Nights & Heartbreak」とThe Isley Brothers「(At Your Best) You Are Love」を下敷きにしたアルバム表題曲「4:44」、サンプリングされたトラックとKim Burrellの熱っぽいヴォーカルを激しく揺さぶり破裂させるように奏で、その裂け目からJay-Zの懺悔が冷たく流れ出る感触が、まるで石榴のようなグロテスクな美しさのドラマチックな一曲。Jay-Zのラップをかき消しそうな程に叫ぶトラックが熱を内包していて、それを破裂させてメロディが熱い涙となり、Jay-Zの詞を伝って流れ溢れてゆくのもまた美しい(感涙)。なんだか美しい想い出が破壊され砕け散り、その破片がそれぞれ音色となって乱反射させながらも修復し歪にも美しい芸術品に仕上げたようなトラックが神懸かりな「Family Feud」では奥方で女王様のBeyonceが客演参加。これまでの暗いトーンは影を潜め、それこそJay-Zらしいシャンパンゴールドの絢爛なトラックはラグジュアリーでお似合い。雨上がりのアスファルトのような匂いと熱気がむっと立ち込めるレゲエ使いな「Bam」、客演にはDamian "Jr. Gong" Marleyが参加。そんなもわっとした熱帯の湿度を焦がすように、音色は火花を散るらすように、Jay-Zは夜空を焦がす炎のように眩く煌めき、Damianの焙煎されたヴォーカルがまたなんとも刺激的で香ばしい。「Moonlight」では元が大ネタ使いなだけにあまり使われない、The Fugees「Fu-Gee-La」をサンプリングに使用する飛び道具。青い夜空から冷たく細く射す月光、しかしその月光ではなく、その静かに囁くような月光がそっと切り出す闇を立体的なサウンドに。その月光と闇の狭間で、踊るとも蠢くともつかぬラップを幻想的に冷たく尖らせるJay-Zの格好良さが神懸かりで素晴らしい鳥肌)。音色をゆらゆらと発酵させるように熟成させた醸造酒チューン「Marcy Me」では、Quarteto「Todo o Mundo e Ninguém」をネタ使用。Jay-Zが生まれ育ったMarcyを題材にこれまでの歩みと支えてくれた偉人への感謝を謳うこの曲、終盤で登場するThe-Dreamの甘ったるいともいえる生クリームみたいな甘美なヴォーカルが、人生の苦味を優しく溶かします。愛娘Blue Ivyの“パパ、遺産ってなに?”の問いから始まる「Legacy」は、Donny Hathaway「Someday We'll All Be Free」をサンプリングに使用しており、艶っぽく丸みを帯びた金色ホーンの音色がそのままJay-Zの作り上げた黄金郷を容易に連想させるゴージャスなメロウで、Jay-Zのラップも余裕綽々で言葉ひとつひとつ綻んでいます。とここまでが本編の内容で、一応残る三曲はボーナストラック扱いかと思います。父Adnisに捧げた「Adnis」はJames BlakeとNo I.D.の共同制作で、美しい花がゆっくりと色褪せ枯れて散りゆくのを逆再生するような色彩の移ろいが美しい、なんともJames Blakeらしいサウンド。Blue Ivyのラップで始まる「Blue's Freestyle/We Family」はNo I.D.が制作を担当、 Totó la Momposina「La Verdolaga」をサンプリングしたごった煮スパイシーな一曲。最後はまたもやJames BlakeとNo I.D.が共同制作した「MaNyfaCedGod」で、ここでは客演にJames Blakeも参加。音色に白い吐息を吐いて曇らせコーティングした前半の淡いメロウ部分はこれまでの成功で浮き足立っていたJay Z、後半の冷たくそぼ降る雨のような部分は頭を冷やし現実と冷静に向き合う青いJay-Z。

多くのRapファンがこのJay-Zの本作を賞賛しているし(説明不要)、今年のGrammy Awardsにも多数ノミネートもされている、もはや僕が語らずとも素晴らしい作品であるのは確か(ただし本作も『Moonlight』よろしく、Jay-Zの手をすり抜けKendrick Lamarの手に渡るだろう。いや、それだけKendrick Lamar『DAMN.』は素晴らしい)。優れたソングライターとして“Songwriters Hall Of Fame”にラッパーとして初めて名を刻んだJay-Zだけれど、それは単純にJay-Zの書く詩がどうのではなくて、やはりその時代やタイミングに合った詩をエンターテイメントとして書けるからだと思う(天賦)。これまでの自分語りとは違い、弱さや過ち、苦悩を吐露しラップしたJay-Z。だがしかし、それもやはりBeyonceの傑作『Lemonade』があったからだし(ビジネスマンとして時流を読んだ)、それこそソングライトの殿堂入りを果たした直後だからこそ、これまでと違い、人間としての深みが出るこの内省的内容でいこうと戦略を立てた気がする。これまでのJay-Zアルバムをそんな聴いてないリスナーも諸手を挙げて本作に賛辞を贈っていたけれど、これはむしろこれまでのJay-Zアルバムを聴いた人でないと(アルバムを通してこれまでのJay-Zのキャラを理解していないと)、その凄さや反動、面白さはそもそも分からない筈。それこそ、あまり評価されなかった前作『Magna Carta Holy Grail』の物質主義な内容やトラックを楽しめていれば、本作をよりもっと純粋に心打たれ愉しめるだろう筈です。とまぁ、僕はJay-Z贔屓なのでどれをとっても傑作だと思うし、そんなファンの戯言ばかり書いてしまいました(笑)。ちなみに僕は先に発売された輸入盤を購入した後に、国内盤も買い直しました。
















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テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽

Comments

いやー、Jay-z好きが伝わってくるレビューです。さすがですね。
今年のグラミーは例年以上に政治色が強いですよね。政治と音楽(特にブラックミュージック)は切っても切れない関係なのは当たり前なのですがちょっとゲンナリ気味です笑
僕は横からブルーノがかっさらう気がしますねぇ

prettymuchはご存知でしょうか?上の曲モロにnew jack swingですよね~
このような若い子達が80s~90sの黒人音楽を受け継ぎ広めていってくれたら未来はまだまだ明るいなと感じております。
素敵なレビューこれからもお待ちしています。
https://www.youtube.com/watch?v=ILnm4SGBU3g

失礼曲を張り忘れました泣
りょうさん、コメントの返信遅くなりまして申し訳ありません!
あけましておねでとうございます!
ちょっとブログ書く暇も覗く暇もなく、返信出来ていませんでした。。。
Bruno Mursの人気もえげつないですものねー、それはそれで痛快だからスカッとしていいのかもしれませんね!
このPrettymuchなるグループは知りませんでしたが、NJSリバイバルでカッコイイですねー、今はボーイズグループが流行らないから頑張って欲しいですね!

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