RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Goapele「Dreamseeker EP」
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ベリーショートの髪型も馴染んできた異彩、Goapeleの通算六作目となる『Dreamseeker EP』を御紹介。幅広いR&B/Soulの世界の中でも独自の形態で進化を遂げている感のあるGoapele。前作『Strong As Glass』もなかなか素晴らしく、それからおおよそ三年ぶりとなる本作はEPというコンパクト盤。まあ、あまりにもボリュームが多過ぎると満腹感も強くなるし、アルバムとしての機能美を考えたらば、GoapeleならばEPぐらいでも十分かとも思いますが。Goapeleの凛とした後ろ姿を写したジャケットも素晴らしく、この夏の夜のような情景も美しい(溜息)。
という訳で今回もこざっぱりとした感想をちょこっと・・・・・・まず本作もクレジットが無くて製作陣の情報が僕には皆無、もうデジタルが主流になってしまって CDのブックレットは省略されがちで悲しい限り(涙)。まずはシングルカットされていた「$ecret」でスタート、どことなく滴り落ちる雫のように鳴る音色のせいか、夜中にずっと降り続く小雨のようなサウンドが味噌。そんなそぼ降るようなサウンドにシンクロするようにして、Goapeleの潤んで艶っぽい歌声がポツポツと鼓膜に振動するのがまたドラマチック。どこか南国の夏の夜を思わせるトロピカルなメロディと、パーカッシヴなビートの融合がまるで、熟れた果実に詰まった種のような感触を残す「Power」も、Goapeleの良い意味で涼しげで酸味のあるヴォーカルがマッチしていてグッド。Goapele解釈な霧散にも似たEDMが聴き手を妖しく楽園へと誘う「Take It Over」の足元フワフワな感覚も心地良くて、けしてこのリズムで舞い上がることなく肉感的な重力をもって柔らかさを体現するGoapeleのヴォーカルが素晴らしい(吐息)。「Stay」では嬉しいことに期待の若手、BJ The Chicago Kidとのデュエットが実現(鳥肌)。夢と現のあのトロトロとした境目を泳ぐ様なメロディと二人のヴォーカルの溶け合いが絶妙で、Goapeleは優しく甘く朧げ(夢)でBJ The Chicago Kidはビターでくっきり凛と響く(現)歌声。眠りに落ちゆく時の微睡みというよりは、眠たいけれど眠れない時の紫色の夜更けに似た色彩でグッド。アコースティックギターを爪弾く音がそよ風のように鼓膜を撫でる「Stand」なんかも、やはりどこか真夜中の海辺のように潮風と夜風が混じったような、そんな明るい夜みたいな不思議な魅力の滲む一曲。それこそ夏の夜の熱気に似たもわんとした弦音に、冷えたアルコールグラスに汗ばむように濡れたGoapeleのヴォーカルが滴る「Cool Breeze」も最高の一言に尽きます。

流石はGoapeleといった感じで夢幻に満ち満ちた素晴らしいドリーミー盤、だからこそやはりもっと収録曲数が欲しかった(強欲)。紹介こそしませんでしたがInterludeの4曲も本当に素晴らしかったし、本当に3分強の曲があと2〜3曲でも収録されていたら、確実に年間Top10に名を連ねていたと思います(惜)。Goapeleも他に替えの効かない特殊なシンガーだと思うので、このまま我が道を突き進んで素晴らしいアルバムを届けて欲しいですね、次は必ずフルアルバムをお願いします(懇願)。全編を通して僕には“夏の夜”を感じさせたこのアルバム、もう終わろうとしている夏の夜に聴いて頂きたいです。






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Alicia Keys「Here」
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気品溢れる美しき歌姫、Alicia Keysの通算六作目となる『Here』を御紹介。Swizz Beatzとの電撃結婚から早九年、もっと早くに別離するかなとか心配もしたのですが、二人は子供達と共により絆を強固なものにしているみたいですね。近年のAlicia Keysといえばやはりノーメイクで過ごしているのが大きい、これだけのスターでここまで完璧スッピンな女性も皆無というレベル。僕は単純にメイクをした女性の顔が大好きなので、出来ればばっちりメイクしたAlicia Keysも見たいのだけれど、Alicia Keysの正直な気持ちに生きる為のノーメイク主義は応援しています。そしてすっぴんであろうこのジャケットでのAlicia Keysの美しさ、やはり彼女が端整な顔立ちであることを証明してくれていますね。
それでは今更ながら内容について触れさせて・・・・・・まずはAlicia KeysとSwizz Beatz夫妻に加え、Mark Batsonで構成されるThe Il'lminariesが制作した「The Gospel」で幕開け。Alicia Keysらしいストリート感のある荒涼とした打ビート(このビートの硬質さはSwizz Beatzらしい強度)と、それに煽られて舞う土埃のような鍵盤音がクール。Alicia Keysの少しくハスキーなヴォーカルが乱反射して滑走するのもグッドで、それこそAlicia Keys節なゴスペルが炸裂。どろりとしてドリップした様に響く低めの鍵盤音に骨太なHip Hopビートが重なる「Pawn It All」、制作は同じくThe Il'lminariesが担当。シンプルなループで進行しつつAlicia Keysの低音の効いたビターなヴォーカルがじわじわトラックと共に焙煎されてゆくのが芳醇で素敵。からりと乾いたアコースティックギターの爪弾きが小気味良く響く、カントリーテイストも光るドライでブルージーなミッド「Kill Your Mama」。制作はAlicia Keys(ソングライトにはEmili Sande)が担当しており、これも本当に素朴な進行だからこそAlicia Keysの褐色で艶やかなヴォーカルが弾ける一曲で素晴らしい。弦が軋んで高音を弾くのに呼応して、Alicia Keysの歌声も光を絞るように細く強く鼓膜を穿つのがグッド。それこそ朝靄に包まれて青白く煙ったようにして輝くN.Y.の大都会を思わせる感触のシティミッド「She Don't Really Care」、制作はAlicia KeysにSwizz Beatz、Tyron "Musicman Ty" Johnsonが共同制作。ナチュラルなトラックのAlicia Keysも良いけれど、A Tribe Called Quest「Bonita Applebum」をネタ使いしたこういう都会チックでキュービックなサウンドに囲まれ反響するヴォーカルが格好良い(痺)。と思いきやそのままThe Il'lminaries制作で、Nas「One Love」をネタ使いした「1 Luv」の流れが最高で、喧騒が夜景に溶けて熱を失ってゆくような青白さが、Alicia Keysの凛々しさにたまらずフィット。またまたThe Il'lminariesが制作の「Illusion Of Bliss」はAlicia Keysの咆哮が神々しく響き渡る直球ブルースで、ゆっくりじっくり燃え尽き灰になるようなダウナーなテンポ、思わず鼓膜が縺れるようなモーション。The Il'lminaries制作の「Blended Family」では家族の多様性を歌い上げ、心なしかほろ苦さの奥にこそ感じる甘みを感じて、こういう愛に満ち満ちてビターさを際立たせるAlicia Keysの焦がしキャラメルのようなヴォーカルが一際美しい。それもこのメンツがサンプリングネタにEdie Brickell & New Bohemians「What I Am」を選ぶ事で、曲全体にどこかブレンド感を滲ませる妙技のおかげ。そして本作唯一の客演であるA$AP Rockyもいつもの御洒落でイケイケな雰囲気でなく、洗いざらしのように清々しく優しいラップを聴かせていて素敵。「Work On It」は聴いてすぐと分かるPharrell Williams制作、彼らしいプラスチック玩具のようなシンセが合唱するように共振するキュートな一曲。「Girl Can't Be Herself」はまたまたThe Il'lminariesが制作を担当、案外こういうトロピカルなサウンドも好んでいるAlicia Keysが(いやSwizz Beatzの差し金か)、雨上がりに架かった虹のように潤んだ温もりと眩さを思わせる歌声を響かせます。ハンドクラップを背景に木漏れ日のような温かさが弾ける「More Than We Know」、飾り気のない王道ソウルという感じで心地良さは抜群。The Il'lminariesが制作を担当した「Where Do We Begin Now」もやはり、鍵盤音と膨れては弾けるビートの混じり方がなんだか歪だけど、でもすごく科学的で整列もしていて、その中で囁きながら綻んで咲くAlicia Keysのヴォーカルが現代アートのように美しい(溜息)。「Holly War」はあのCarlo "Illangelo" Montagneseが制作しており、ここまで薄氷のように白く透けたAlicia Keysのヴォーカルは聴いたことがなく新鮮で、そしてその歌声の切っ先は清冽で眩い。Jimmy NapesとAlicia Keysが共同制作した「Hallelujah」も黒さは無いけれど、立ち上がっては倒れまた空を掴むような抑揚がドラマチック。再びCarlo "Illangelo" Montagneseが制作の「In Common」も素晴らしい仕上がりで、トロピカルサウンドを澄み切った深層水でキンキンに冷やしたような水溶性なトラックと、ビートにぶつかって弾けて滴るヴォーカルも艶っぽく綺麗。

よくよく聴けば想像以上に濃いHip Hopアルバムだなと驚き、Swizz Beatzの関与が巧く作用している気がします。Alicia Keysがあまりに正統派で凛々し過ぎるため、あまり突飛に遊び過ぎると似合わなく感じてしまう欠点(?)もあるので、程よくビートを散りばめてAlicia Keysらしいタフさが光った一枚になっています。ノーメイクナチュラルなAlicia Keysが歌い上げるに相応しい、なんだか天然無添加なオーガニックアルバムで美味でした。







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SZA「Ctrl」
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現状最も勢いのあるレーベルと言っても過言ではない“Top Dawg Entertainment”の紅一点、SZAの記念すべきデビューアルバム『Ctrl』を御紹介。SZAは日本読みでは“シーザ、もしくはシザ”なのですね、僕はずっと“スーザ”と思っていたんで今だに間違って読んでしまいます(苦笑)。昔は大学で海洋生物学専攻をしていたという才女で、このアルバムの前に発表されたEP『S』、『Z』、『See.SZA.Run』でかなりの高評価を受けておりました。つまりかなり待ち望まれていたアルバムであり、第60回グラミー賞ノミネーションで最優秀新人賞、『Ctrl』が最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム部門に、「Supermodel」は最優秀R&Bソング、「The Weekend」は最優秀R&Bパフォーマンス、「Love Galore」が最優秀ラップ/歌唱パフォーマンス部門の候補となり、計5ノミネートを受けました。第60回グラミー賞主要部門女性最多ノミネートという、期待値通りの結果を受けましたね。ちなみにタイトルの『Ctrl』は彼女のインタビュー曰く、”本当はコントロールしたいのにコントロールできない溢れ出る感情”を指しているのだとか。
それでは気になってしまう内容をようやく書き出し・・・・・・水のせせらぎみたく乱反射して湛える、水面のような弦の音色がなんだか悲しく悩ましい「Supermodel」。Scumが制作(AddVocalにはPharrell Williamsも関与)したトラック上をこれまた悩ましげにゴロゴロと寝そべって転げるような、SZAのキュートでとろけたヴォーカルが魅力的。Thankgod4codyとCarter Langなる人物が共同制作した「Love Galore」では、Travis $cottが客演で参加。ゆっくりじっくりとベッドに沈んでは浮かびを繰り返すように、なんだか密着感のある温度が漂うトラックは幻想的で卑猥(賛辞)。SZAの蜂蜜のようなヴォーカルがとろーり鼓膜に絡まるのも良いし、Travis $cottのふわふわと歌って夢見心地と虚ろが混じってようなフックもグッド。Cam O'biが制作の「Doves In The Wind」では、レーベルメイトであるKendrick Lamarが客演で参加。Redman「Let's Get Dirty (I Can't Get in Da Club)」とBusta Rhymes「Turn Me Up Some」をネタ使いしたこの曲は、SZAの蜂蜜ヴォーカルを足した事で、ネタ元をトロトロ甘いジャム状にスロウダウンさせた事で熟した美味を堪能できる仕組み。Carter LangとScumが共同制作した「Drew Barrymore」は、そのどこか毛羽立ったようなサウンドが独特なフォーキーさを生んでいるミッドで、長閑に進行する牛歩ビートにまったりと溶けるSZAのヴォーカルが白昼夢のように虚ろに響きます。Scumが制作を担当した「Prom」はふわふわと浮いたカラーセロハンみたいな音色がポップでキュートな一曲で、こうなるとSZAの甘ったるいシロップのようなヴォーカルもドリーミー倍増。Thankgod4codyが制作した90年代っぽい極上スロウジャム「The Weekend」が最高で、蜂蜜のようなSZAのヴォーカルがまるで汗ばんだようにしっとりと鼓膜に絡みつき、重なってゆっくりと深くうねって震えて果てるのがどうにもたまらない(恍惚)。ゼンマイ仕掛けのようにきめ細かにチタチタと進んで動くトラックがATCQっぽい「Go Gina」は、Scumと Caretr Langが制作(Add制作にFrank Dukes)しており、ブリキのようにレトロで角張ったメロディラインで転がるSZAもキュート。BBkonが制作の「Garden (Say It Like Dat)」はとても流麗で、SZAのヴォーカルが花蜜となってその周囲を、音色は花園をひらひらと飛ぶ蝶々のように色彩と輝きをはためかせるのが幻想的。水面の波紋のようにゆらゆらと揺らぎを広げてゆくメロウ「Brken Clocks」はThank4codyが制作で、River Tiber「West」をサンプリングしており、静かにゆっくりと沈殿してゆくようなSZAの砂金ヴォーカルが繊細で美しい。Donna Summer「Spring Affair」を下敷きにした「Anything」はScumが制作を担当、シャボン玉のようにフワフワと浮かんで遊離する音色に、まるでSZAの蜂蜜のようなメレンゲのようなヴォーカルまで乗っかりフワフワは最大限に。Thank4codyとProphitが共同制作した「Wavy (Interlude)」ではJames Fauntleroyが客演参加しているのですが、これまでの彼の客演でもこれほどバッチリ輪郭ハッキリな甘酸っぱい歌声を確認できるのは初かも(驚)。Carter Langが制作の「Normal Girl」もなだらかに音色とビートが転げてゆく、花園のようにフローラルでドリーミーなミッドで、SZAの澄んで輝く蜂蜜ヴォーカルの甘さと絶妙マッチング。ScumとCarter Lang、Josef Leimbergが共同制作した「Pretty Little Birds」では、レーベルメイトであるIsaiah Rashadが客演で参加。この曲も霞みがかった薄桃色の空をひらひらと鳥が飛んでいるように、幻想的なトラックにSZAの開放的に弾けるヴォーカルがドリーミー。最後を飾るのはScumとCarter Langが共同制作した「20 Something」で、アコースティックギターをポロポロと奏でるトラックは、静かな緑の生い茂る原生林に深々と滴る雨音のようで、SZAの潤いたっぷりなヴォーカルに心を綺麗に洗われます。

ぼってりとしてトローリ甘い歌声はまるで蜂蜜そのもの、金色に輝き澄んだSZAの蜂蜜ヴォーカルにゆっくりと身を委ねるばかりです。なんて言えばいいだろう、この独特の間延び寸前のビート感触とか、それを甘くコーティングするトロトロのSZAのヴォーカルなどが、感情の微細な揺れや躊躇いや飲まれるように進む感じを、つまりコントロール出来るか出来ないか寸前の情動を絶妙に表現している気がします。ちなみに本作は昨年度の年間ランキングにおいて、第八位に選出しておりました。










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Kelela「Take Me Apart」
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エチオピア系アメリカ人の移民二世である新世代R&Bシンガー、Kelelaの記念すべきデビューアルバム『Take Me Apart』を御紹介。デビューアルバムではあるのですが初の作品ではなく、これまでに発表したMixTape『Cut 4 Me』、EP『Hallucinogen』の二作品を発表しており、特に後者に収録の「Rewind」はニューヨーク・タイムズ紙で“これからの音楽の方向性を感じさせる25曲”に選出されるなどして、一気に知名度を上げておりました。その後はSolangeやDanny Brown、Gorillazなどの楽曲に客演参加するなどして、リスナーの期待値をぐんぐん上げての本作となります。R&BやJazz、Bjorkなどを聴いて育ったという彼女、奇しくもそのKelelaの才能をそのBjorkが絶賛しているというから驚きです。
という訳で遅まきながら感想を書いてみたいと思いまして・・・・・・まずはJam Cityが制作した宵の明星のような妖しい光を放つ「Frontline」でゆっくりジワジワと幕開け、冷たく青い夜空のようなトラックにKelelaの満天の星空みたく煌めくヴォーカルが、見事なまでの美しさと神々しさ。同じくJam Cityが制作を担当した「Waitin」は黄金期のJanet Jacksonを彷彿とさせるミント系の壮麗ミッドで、柔らかくビートを弾ませるトラックに共振して、流星群のように抜けて光りながらも、どこか肉感と曲線を感じさせるヴォーカルがグッド(艶美)。表題曲となる「Take Me Apart」はAl ShuxとJam Cityによる共同制作で、Kelelaの潤んで弾くヴォーカルが最高で、冷たく濡れた樹海を駆け抜けて降って落ちるような星空に出逢うような一曲。夏の夜の海をVHSで撮影して映したようなざらつきとウェットさの混濁が美しい「Enough」はArcaが制作を担当、少し歪で尖った音色をも濾過して澄み切ったものに変えるKelelaのヴォーカルの成せる芸術。Aaron David Rossが制作した「Jupiter」はそれこそ宇宙を思わせる壮大で静かなスロウジャムながら、それはあくまで肉眼で見上げる落ちてきそうな夜空で、それはKelelaの歌声が夜の雨音となって鼓膜にそっと降るから感じるまで。MockyとBok Bok、Arielが共同制作した「Better」はもはや静かなる宇宙空間、その中をゆっくりと銀色の衛星が漂うように、緻密に金属的な音色とヴォーカルが転回するのがクールで幻想的。Jam Cityが制作した「LMK」はそれこそ彼女がポストAaliyahと謳われるのが分かる一曲で、ザクザクと尖って屈折する妖しいネオン光のようなトラックの中で、妖艶にくねくねと曲がりながら色香を発するKelelaのツヤツヤした銀色の歌声が素晴らしい。同じくJam Cityが制作した「Truth Or Dare」はボタボタと零れ落ちるビートが骨太で、だけどそれを溶かすメロディは海月の漂う海のようにミステリアスに輝いて、だからこそ鋭利に輝くメタリックなKelelaのヴォーカルも綺麗に反射。「S.O.S.」はKingdomが制作を担当した美スロウジャム、静かな青い湖面に映る月光のように、やはりKelelaのヴォーカルは冷たい輝きのようで美しい(溜息)。Dubble Dutchが制作を担当した「Blue Light」もやはり真夜中を思わせる一曲で、細く射し込んだ青白い月光が夜の闇を裁断し、その闇がひらひらと舞い上がっては飲み込むようにメロディが歪曲するのが凄まじい魔力(圧倒)。そんな夜の闇がどういうわけか細胞分裂を起こして沸々と踊り出すような感触がサイケな「Onanon」は再びArcaが制作、これも下手すればサイケ過ぎるのをKelelaの柔らかで艶やかなヴォーカルが戯れ、指先で弄ぶように歌うからセクシーに鳴る。またもやArcaが制作した「Turn Ta Dust」はストリングスなど挿入し、なんともキメ細かなメロディが紡がれたシナプス的メロウで、それがKelelaの薄明かりのような神秘的な歌声をより魅力的にしています。Jam Cityが制作した「Bluff」は広大な宇宙にポツンと銀色の宇宙船が遊泳しているような宇宙交信的メロウ、何万光年を思わせるKelelaのヴォーカルがまた幻想的な伸びでグッド。最後を飾るのもJam Cityが制作した「Altadena」で、花園のようなフローラルさに冷たく硬いメタリックな味わいも混じったSFメロウで(銀河戦争終戦後の兵器が散らばった荒れた大地に、何百年の後に花が咲いたよう)、鉄から花を咲かすようなKelelaの淡く甘いヴォーカルが素晴らしいのです(涙)。とここまでが本編の内容で、国内盤にはこれらに加え、AaliyahとTimbalandの蜜月を彷彿とさせる「A Massage」と、光と共に疾走して瞬くヒット曲「Rewind」も収録しております。

すっごく良い、R&Bかどうか問われると難しいのですが、僕は凄くこのアルバムを気に入って聴いていました。その結果、昨年の“僕が選ぶ2017年アルバムTop10[R&B部門]”においても、第六位という好成績を収めたほどです。巷では“ポストAaliyah”と称されているらしいし、それに関して僕も異論はないのですが、僕なんかは一時期のJanet Jacksonを感じる場面も多かった一枚。なかなか特殊な立ち位置に居るし、次回作にも大いに期待したい美人シンガーで御座います(結局)。








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Leela James「Did It For Love」
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その抜群の歌唱力でR&Bファンを漏れなく虜にしている稀有なシンガー、Leela Jamesの通算五作目となる『Did It For Love』を御紹介。ジャケット含め素晴らしかった前作『Fall For You』から、おおよそ三年ぶりとなる本作。入れ替わりの激しい(最近ではもうHip Hopのポップ化が凄くてR&Bの新陳代謝は遅れ気味だが)R&B界で、特にドデカいヒット曲など無くとも、長く活躍してアルバムをリリース出来ている事が凄い(賛辞)。僕の中ではLeela Jamesのアフロヘアが大好きなので、それを拝めない被り物はちょっと減点対象ですが(笑)。
でも肝心なのは中身じゃんって事で感想を・・・・・・まずはEvan Briceが制作を担当した「Hard For Me」でなんともほろ苦くスタート、シャキッとするような熱さのトラックは程よく刺激的で、まるで濃いエスプレッソのようにビターな香りが立つLeela Jamesのヴォーカルを引き立てます。Calvin "Tubby" Frazierが制作を担当した「Don't Mean A Thang」なんかもやはりコクの深いソウルフルでダークビターなミッドで、ジャリジャリとしたビートは珈琲豆を挽くかのようで、そこにLeela Jamesの力強くも艶やかなヴォーカルが注がれて美味。「Don't Want You Back」はLeela JamesとJ Hammondが共同制作したとてもフローラルで芳しいスロウジャムで、シルクというよりはヴェルヴェットのように重みのある光沢がラグジュアリなLeela Jamesの歌声が品良く御洒落(惚)。同じくLeela JamesとJ Hammondが共同制作した、透け感のあるドリーミーなスロウ「I Remember」も秀逸で、キラキラと夜空に星が瞬き星座を象るように連なるメロディと、星空のようにしとやかな濃紺にも似たLeela Jamesの歌声が美しい(溜息)。Leela JamesとJ Hammondが共同制作の「Good To Love You」ではDave Hollisterが本作唯一の客演で参加、まるで春風のように優しく吹き抜けるトラックは爽やか一点で、だからこそビタースウィートが魅力の両者のハーモニーがほろ苦く絡んで美味。カリッと香ばしいちょっぴりファンク風味な疾走ミッド「There 4 U」はButta-N-Bizkitが制作を担当、本作中で最もスモーキーにど渋いヴォーカルで鼓膜を燻してくるLeela Jamesもグッド。Jarius "JMo" Mozeeが制作を担当した「This Day For You」は木漏れ日のように柔らかく暖かなトラックに思わず溜息が漏れるナチュラルグリーンな好ミッド、Leela Jamesの潤んだヴォーカルはまるで朝露のように澄んで清らか。Leela JamesとJ Hammondが共同制作したブルージーなスロウ「Take Me」のゆっくりと醸造させるような味わいも素晴らしく、そんなソウル酵母の中でふわりと香るLeela Jamesの芳醇なヴォーカルがまたこの上ない美味です(酔)。同じくLeela JamesとJ Hammondが共同制作した壮麗な透明ピアノバラード「All Over Again」は、トラックの持つ明度にLeela Jamesの潤んだ歌声が重なり、まるで雨上がりの空のような色彩と肌触りが生まれ、涙腺を優しく撫でます(沁)。ベシベシと叩くドラムビートがエッヂーで乾いて響く「Our Love」もLeela JamesとJ Hammondの共同制作で、こういうHip Hopソウルみたいな楽曲はカフェインたっぷりでダークビターなLeela Jamesの歌声にぴったりマッチング。最後はPhil BeaugreauとDawaun "D Park" Parkerが共同制作した、これまたHip Hopソウルな重厚ミッド「Did It For Love」、黒檀のように黒光りするLeela Jamesの艶っぽいヴォーカルでビリビリと痺れるばかり。

毎回なんだけれども、何故に本作を昨年度の年間Top10に入れなかったのだろうか(阿呆)。Leela Jamesって僕の中で“良くて当然”な感じが強過ぎるのでしょうね(遡れば前作も年間Top10の最終候補で終わらせているみたい)。本作ではJ Hammondと主に楽曲を制作していますがこれも吉、すごく相性が良くてすんなり聴き易いです。このブラックコーヒーにそっとミルクを垂らしたような、ほろ苦いLeela Jamesの歌声に万歳三唱です。






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